曲げわっぱのお弁当

「自分だけの曲げわっぱお弁当箱」作りをワークショップで体験しました

先日、高円寺にある暮らしの道具店「cotogoto」さんで開催された「曲げわっぱのお弁当作りワークショップ」に参加してきましたので、簡単ですが内容をレポートしたいと思います。

曲げわっぱのお弁当ブログを立ち上げて10年、中身だけじゃなく外側を作る機会が訪れるなんて思いませんでした。なんだか感動……。

ワークショップ参加のきっかけ

そもそものきっかけは、10年使うぞ!と意気込んで買った、現在の曲げわっぱ弁当箱(2段スタイル)と10年の時を共にできたことと、かねてから1段のお弁当箱も欲しいなと思っていたことでした。

2段のお弁当箱も愛らしくて大好きなんですけど、たまに「きょうの献立は1段弁当のほうがキレイに詰められるなー」ということがあったりして。
また、ウレタン塗装ではない白木の弁当箱への憧れもありました。

新しいお弁当箱を迎えようと決めた当時は、「自分で作ろう!」などという考えは全くなく、どこの工房の曲げわっぱがいいかしら〜くらいに考えていました。
特に急ぐものでもないので、良いものと出会えたら新しく迎えよう、くらいの温度感です。

そんな時に飛び込んできたのが、自分でお弁当箱を作れるというワークショップの告知。
実は去年の9月にこのワークショップの告知を目にしていたのですが、都合が合わないで泣く泣く断念。
今年また同じワークショップが開催されると知り、電話で鼻息荒く申し込んだのでした。

どうやら毎年9月に行われているようですよ。

いざ、ワークショップへ

よく晴れたワークショップ当日、胸踊らせながら高円寺「cotogoto」さんへゴー。

高円寺駅から歩いてすぐ、大きな看板が目印のお店

 

cotogotoさんの店舗の隅に置かれた大きなテーブルで、私含め7名のワークショップでした。女性多めで、ご夫婦で参加という方もいらっしゃいましたよ。
売り場内で作業するので、お買い物に訪れたお客様に丸見えなのがちょっと恥ずかしい感じ。

講師の方とお弁当箱について

今回のワークショップの講師は、秋田県の大館に工房がある「りょうび庵」の伝統工芸士、成田 敏美さんでした。

制作するお弁当箱は楕円形・1段づくりのもの。
(上の写真とはフタが少し違いますが、大きさ容量はだいたい同じです)

曲げわっぱづくりのワークショップをやっている工房はいろいろあるけど、ほとんどがまん丸のタイプで、楕円のお弁当を作れるワークショップはうちだけだよ〜と成田さんはおっしゃっていました。
職人さんて寡黙なイメージがあるけど、めちゃめちゃ話が面白い方でした…対面販売にすごく向いている方だなあ…。

ワークショップの流れ

「曲げわっぱづくり」といっても、素人が板を曲げていちから形をつくるのはさすがに難しいので(2時間じゃとても足らない)、お弁当箱づくりのキモとなる、板を輪っか状に曲げるところや、底板を切り出すところは常に先生の方で準備済みでした。

ワークショップでは、化粧板の接着ややすりがけなど、仕上げの工程を先生に教わりながら自分たちで行います。

ひとつひとつの工程を写真に収められたらよかったんですが、参加者全員、手を動かすので精一杯。

一段落ついたところで、先生が思い出したように「みなさん、写真を撮ってもいいんですよ」と言ってくれたので、作業後半の写真をいくつか撮りました。それではご覧ください。


楕円に曲げた板に内側から底をはめこみ、外側から化粧板を貼ったところ。この時点ではまだフチがギザギザです。

先生に化粧板を接着してもらったら、ひたすらやすりがけ。フチだけでなく天面も、手触りがなめらかになるまでこすります。途中何度かムセました。


自分でやすりがけをした後に先生にチェックしてもらい、もう少しここをこう……などと指導いただきながら、仕上げしていただいたのがこちら。ちゃんとお弁当箱になってるー!

中の仕切りも、自分で好きな手触りになるまでやすりで磨きあげました。

おまけ:「木曲げ」も体験

お弁当箱を作った後は、杉の木で「木曲げ」を体験させていただきました(曲げた木は先生が回収、今回のお弁当箱には使われていません)。
昨夜から煮ていたという杉の板はやわらかく、簡単に曲がるように見えるのですが、実際に力を入れて曲げてみるとミシミシと音がして亀裂が……。

先生いわく、プロが作るときにも、だいたい3割は板が割れてしまうとのこと。
100個のお弁当箱を作ろうと思ったら、だいたい130枚くらいの板を用意して曲げてみないといけないそうです。

お弁当箱づくりは全部手作業だし、割れた分の板も原価に含めないといけないので、どうしても曲げわっぱの値段は高くなってしまうとおっしゃっていました。納得。

ようこそ、新しいお弁当箱!

そんなわけで、私オリジナルの曲げわっぱ弁当箱が完成しました。
ワークショップ終了後に、りょうび庵さんが制作した同じ形のお弁当箱をもう1つ買ってきたので、いま家に新しいお弁当箱が2つあります。

形は同じですが、触ってみると表面の滑らかさや角の丸みが明確に違います。これがプロと素人の違い……!
自分で磨いたお弁当箱は、個性のあるものとして長く愛着を持って使えそうです。もうひとつはイチが使いますよ!

これからのロコ家のお弁当は、こちらのニューフェイスと、今まで長く使ってきたお弁当箱を交互に使い分けて行くことになります。(しばらくはニューフェイスの慣らし期間ですかね)

今回は、自分で使うお弁当箱を自分で作るという貴重な体験ができてよかったです!
来年も開催されるかはわかりませんが、興味がある方はcotogotoさんのサイトやソーシャルアカウントをチェックですよー。

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